
青森の湯の町・大鰐(おおわに)温泉で手軽に足湯ラリー
ノスタルジックな湯けむりの町、大鰐温泉
弘前観光、余裕があるならちょっと足を伸ばして伝統の湯の町へ。大鰐温泉郷は、弘前市の中心部よりおおよそ14㎞に位置しています。車であれば東北道大鰐ICよりすぐ、電車ならば弘南鉄道とJRが走るこの町は、降り立った瞬間にほっと気が緩むような懐かしい時間が流れています。

古びた銭湯や風情のある旅館が建ち並ぶ大鰐温泉郷は、津軽の奥座敷として今から約800年前より栄えてきた町だったそうです。東西に流れる平川を中心に、今でもノスタルジックな町並みが人々を楽しませています。
町内には旅館ほか、5ヶ所の日帰り温泉、さらには3ヶ所の足湯も。宿泊せずとも、手ぬぐい片手にぶらぶら散策するにはうってつけのスポットです。
手ぬぐい片手に足湯を巡ろう
足湯の醍醐味といえば、気軽に誰とでもぽかぽか温まることができるところ。さらに地元の方との距離もグッと縮まります。全部で3ヶ所の足湯、それぞれ見ていきましょう。
駅前おもてなし足湯
JR大鰐温泉駅の目の前にあるのが「駅前おもてなし足湯」です。到着したらとりあえず直行し、足をお湯に浸けながら散策の計画を立てるのも。筆者が訪問した時には地元の方も浸かっており、世間話が絶えない賑やかな空間が広がっていました。


この足湯、日によってお湯の温度が変化するそうで、地元の方曰くこの日はぬるいとのことでした。
「いやあ、こんなにぬるいと入った気がしないわぁ」
とのことでしたが、いやいや〜、十分気持ちいいですよ!
湯魂石薬師堂
駅からメインストリートを東に進み、平川を越えた先に現れるのが何とも不思議な空間「湯魂石薬師堂」です。

駅からメインストリートを東に進み、平川を越えた先に現れるのが何とも不思議な空間「湯魂石薬師堂」です。

ここは16世紀の津軽藩主が訪問した場所なのだとか。目に難病を煩った藩主は、夢の中で薬師如来から「大鰐にて湧き出た温泉で目を洗えば治る」というお告げを受けたといいます。その言葉を信じ、今日薬師堂が建つ場所で目を洗ったところ、すっかり完治したのだそう。そのお礼に祠を建てて、「湯魂石薬師堂」と名付けたといいます。
そんな伝説に思いを馳せつつも、「そりゃあこんなに気持ちよけりゃ、色々治るわけだ」とのんきに思うわけです。
ホットパーク・加賀助
湯魂石薬師堂から北上し平川のほとりに出ると、六角形の屋根を発見しました。こちらももちろん足湯「ほっとパーク・加賀助」です。こちらも先客に地元の方が。かなりお話も弾んでおり、井戸端会議ならぬ足湯会議が開催されていました。
平川のせせらぎとローカルトークを聞きながら、ぼうっと目を細めるのも乙な過ごし方です。
食事したり休憩したりお話したり。自由自在に町をゆこう
湯の町・大鰐では温泉の熱を生かし、もやしの栽培や味噌作りを続けてきたといいます。駅前の山崎食堂では「もやし定食」を楽しめるほか、町内にはまだまだ興味深いスポットが点在しています。
足湯巡りをベースに、日帰り温泉やお土産屋さんなど、自分だけの気ままな散策を。スマートフォンでの情報収集も良いけれど、足湯で出会った地元の方に尋ねてみれば、知り得なかった素敵な情報と出会えるかもしれませんよ。
この記事を書いたライター
