夏も冬も、手軽にハンモックでキャンプ! 基本的な張り方から使用シーンまで

眺めるだけでも楽しいアウトドアグッズ。ソロキャン歴4年の筆者が、魅惑的なアイテムの数々から『2018年ブームが到来するであろうアウトドアグッズ』を考えてみました。その中で堂々1位にランクインしたアイテム——それがハンモックです。
ゆらゆら揺られて楽しい、だけじゃない。ハンモックさえあれば夏場のキャンプはテントいらずとも言われ、圧倒的な荷物の軽量化も図れるのです。さらにはリーズナブルでお財布にも優しい。三拍子揃ったハンモックの選び方や使い方、注意事項をまとめてみました。
2018.06.06

テントはもういらない? 手軽キャンプの新常識ハンモック+タープ時代到来か

「もう夏場のキャンプにテントは必要ないよ」
ハンモックを入手したキャンプ仲間が漏らした一言です。それまでロードバイクにキャリアを取り付け、テント・シュラフ・銀マットという古き良きスタイルで旅を続けていた筆者にとって鮮烈な情報でした。

サイドバッグ衣服と調理道具を詰め、銀マット、テント、シュラフを積載。
自転車を含め、重量約19kgというヘビー級キャンプツーリングを行っていた

実際に使い勝手はどうなのか、どういう点が魅力なのか試してみなきゃわからない! というわけで実際に購入してみました。

筆者が購入したのはブラジルのブランドBYER(バイヤー)

収納時は縦×横×幅=23×16×8cmのハンディサイズ、重量は368g。350ml缶ビール1本分とほぼ同じ重さです。耐荷重は124kgなので安心感抜群です。

文庫本とのサイズ比較

ハンモックの相場はおおよそ8000円〜1万2000円程度。一方、同等のサイズ感および重量をエアマットで実現しようとするとひとまわり高額になってしまうのも事実です。そのため気軽に軽量化を図れるという点で非常に優れているとも言えます。

実際に設営してみる

それでは実際にハンモックを張ってみましょう。製品によって設置方法は異なるため、付属の説明書を参考に手順を進めてみましょう。

付属の説明書はすべて英字だったが、写真のおかげで迷うことなく設置できた

場所を探す

柱とする樹木を探します。3mほどの間隔で離れている2本の樹木を探すべくキャンプ地を歩き回ります。

片方を木に結びつける

説明書通りに固定パーツを駆使してくくりつけていきます。紐を結びつける高さの目安は胸の高さほどです。

もう片方も固定する

このときポイントとなるのがテンションのかけ具合です。ピンと張りすぎるとハンモックに乗るのが難しく、緩すぎると地面と接触してしまう可能性があります。様子を見ながら固定してください。

あら簡単! あっという間に設営できました。

実際にゆらゆら揺られてみよう

乗る前にまずは安全確認を。ハンモックの中心部に全体重をかけてみましょう。固定が甘くないか、高さは適切か最終確認を行います。OKであれば実際にハンモックに乗ってみましょう。

ハンモックの中心部に座る

まずは椅子に座るように、ハンモックの中心(一番低くなっている部分)に腰掛けます。

方向転換をし、足→頭の順でハンモックに乗せる

ゆっくりと方向転換をし、両足と頭をゆっくりハンモックに乗せていきます。

ハンモックに対して斜めに横たわる

これが案外知られていない大切なポイント! 「ハンモックで落ちたことがある…」そんな経験がある方は、こちらを実践してみてください。どうしても発生してしまう左右の揺れを軽減するために、ハンモックに対して若干斜めに横たわってみましょう。するとあら不思議。平行に寝ていた時とは比較にならないほど、揺れを抑えることができます。

ゆらゆら揺れながら頭上の青空を楽しむのもよし、読書するのも居眠りするにもよしの優れものです。キャンプのみならず、気軽に持ち出して気分転換など日常シーンでも活躍しそうな予感。まさに「超軽量型アウトドアソファ」そのものです!

場所を選ばない自立式ハンモックも

ハンモックには自立式という選択肢も存在します。木や柱に設置するのではなく、支柱となるポールも持ち運び、好きな場所に設置することができるというものです。メリットに設置場所を選ばないという点がある一方、デメリットとして常にポールを持ち運ばなければならないためかさばってしまうという点も。

そのため重量を気にせずとも良いオートキャンプやBBQとの相性が抜群です。使用シーンでぴったりのアイテムを選んでいきましょう。

いやいや、工夫次第で冬キャンプも! 耐寒ハンモックキャンプのすすめ

「せっかくならば冬もハンモックで一晩過ごしたい!冬キャンプしたい!」 そんな声にも応えられるのが、ハンモックのすごいところ。冬でも工夫次第でハンモック泊は可能です。

寒さとの勝負になる冬キャンプ、ずばりポイントは「いかに空気の層を保つか」ということ。ハンモックとシュラフの間に毛布や断熱材を入れても、自重で空気の層が潰れてしまいます。それを防ぐために開発された羽毛入りのハンモックなども発売されていますが、『ハンモック用のブランケット』を取り付けることでも解決できるそう。

ハンモック専用ブランケットは羽毛布団のようなタイプが多く、普段使っているハンモックの外側底面に設置することにより、断熱効果を高めてくれるのです。各社からリリースされているため、手持ちのハンモックのタイプを考慮して探してみてください。

さらに天候や、風向きによってタープや雪壁を設置することで、より快適度が向上します。

とはいえ、基本的な野営スキルが必須となる冬キャンプ。冬場よりも、快適な気候の時期でのハンモックデビューをおすすめします。

参考:

●スノーキャンプで無敵!? ハンモック+アンダーブランケットを使ってみた

●【amazon】Chill Gorilla 40°Fのハンモックunderquiltブランケット

ルールとマナーを守って楽しくハンモック

利用施設のルールを確認!

ハンモックを張る前に必ず確認しておきたいのが、利用施設のルールです。まだ一般的に浸透しているとは言えないハンモック、公園の看板に禁止事項として書かれていなくても禁止されている公園も。木へ養生を行っても拒否されるケースもあるので、事前に電話で確認することをおすすめします。

写真は新宿中央公園の看板。
ここでは木への養生を行ったとしても、ハンモック行為自体が禁止されているという

木への養生、保護も

説明書に書かれていなくとも、固定する部分(ロープをくくりつける箇所)へ養生を行ってから設営することを推奨します。また利用施設によっては樹木保護の観点から必須とされるケースもあるので、併せて確認してみましょう。
養生には専用のアイテムも販売されていますが、タオルなど厚手の布等を用いて行ってください。

近所の公園やキャンプ、スキーやビーチなど普段見慣れている場所でも、ハンモックからの景色は全く違うものに変わります。ゆらゆら心地よく揺られて、両手一杯に空を抱く。アウトドアの醍醐味ともいえる贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょう。

この記事を書いたライター

大城実結


フリーランスライター・編集者。自転車や地域文化、一次産業、芸術を専門に執筆している。紙雑誌やWeb媒体問わず活動中。イラストや漫画も発表。月の半分は日本のどこかにおり、その土地の温泉や酒、食材に唸る日々が続く。

Webサイト:miyuo10qk.wixsite.com/miyuoshiro



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