
【1時間目】まずは座学! なぜバック駐車が苦手なのか
モヤモヤとした苦手意識を、まずはじっくりと紐解いてみます。第一に思い浮かぶのが『ぶつけそうで怖い』ということ。具体的にはどこまでハンドルを切ればいいのか、車体がどこにあるのか把握できていない点に大きな問題がありました。
さらに周囲の目が怖いのもひとつのポイントです。休日のショッピングモールや大きな公園では、駐車したい車が常に列をなしています。そんな中、ハザードランプを点滅させモタモタと何度も切り返しをしていたら、顔から火が出るほど恥ずかしいものです。
つまり『車の動き方がわからない+どう動かせばいいのかわからない+どこを見ればいいのかわからない+自信がないからこそ恥ずかしい=駐車への苦手意識』という構図になっているのです。
教習所では教官の丁寧な指示のおかげで、形式上駐車ができるようになります。しかしそれは一瞬に過ぎません。『自身で車の動きや車幅を把握し、適切な動きを選択する』ことができてこそ、一人前の駐車と言えるのです。
まずは、改めてバック駐車を振り返ってみます。動画サイトには多くの解説動画が上がっていますが、JAFがリリースしている動画が非常にわかりやすくオススメです。
各大手車メーカーの公式サイトには、駐車のコツはもちろん運転テクニックがまとまっているため、あらかじめ熟読しておくようにしましょう。
【2時間目】実地練習の下準備。練習場所や練習時間はどうする?
次は実地練習への下準備に移ります。今回はこんな運転初心者のケースを想定して、準備を整えていきます。
- 免許を取得してから数回しか乗っていない
- 自家用車なし
- 一人暮らし(or 家族は運転をしない)
仮に家族がドライバーであれば、直接習うのが一番手っ取り早いもの。しかし身近にドライバーもおらず、車も所持していない場合はなかなか運転の機会も見つかりません。そのため練習と思い切って、レンタカーを借りてみましょう。
複数名で練習するのがオススメ

互いの駐車方法を観察し、意見交換ができるため複数名での練習がより効果的です。その中に一人運転慣れをしている「教官」的立ち位置の方がいるとなお良しです。
休日であれば早朝〜午前中に練習を
練習にはできるだけ交通量が少ない時間帯を狙いたいものです。そのため休日の早朝から午前中を狙って車を走らせてみましょう。
練習場所はどうする?
練習場所としてメジャーなのは、大きな公園や大型商業施設の駐車場です。基本的には駐車をするための施設なので、あくまでもマナーを最優先させましょう。筆者は都内の某埠頭にて、フェリー発着の時間帯を避けて練習しました。
車種によって動き方も変わる
「この車、小回り利くのよね」という言葉通り、車種によって車体の動き方は大きく変わります。一般的に軽自動車は車庫入れしやすく、SUVやミニバンなど大きくなるにつれ難しくなると言われています。ちなみに筆者が練習した車はコンパクトカー。一番オーソドックスな形から入りました。
【3時間目】実際に車庫入れ練習してみた
さてとうとう実践練習です。筆者とペーパードライバーの知人が行った具体的な練習メニューをご紹介します。
車の可動範囲を確認(10分)

まずはハンドルを切りきった状態で、車体がどのようなカーブを描くのかを確認します。限界までハンドルを切り、少しずつアクセルを踏み込み可動域や小回りの仕方を確認しましょう。その際にミラーからの白線の見え方もチェックすると良いでしょう。
お互いの駐車を観察しあう(1~1.5時間)
交代でバック駐車を反復練習します。事前にサイトで学んだ知識を思い返しながら、体にじっくりと染みこませていきます。運転手は駐車を終えたら、左右のスペースの空き具合を見直しましょう。
ここでポイントは、運転手意外のもうひとりは車外から駐車の様子を観察するということ。人の駐車風景を改めて眺めるという機会はあまりないものです。どの動きをすれば車体が思い通り動くのか、客観的に観察し分析をしてみましょう。
互いの良かった点と悪かった点をアドバイスし合うとより効果的です。
三角コーンや小物を活用!(1時間)
もちろん練習は両サイドに車が駐まっていない場所で行いますが、慣れてきたらリアリティを出すために、駐車を想定し三角コーン等を置いて駐車してみましょう。
焦りは禁物! まずはハンドルを切りきって、丁寧に練習を
ついついやりたくなるのは、車を動かしたままハンドルを動かす操作です。見た目のかっこよさはもちろん、静止状態でハンドルを切りきるよりも車本体へ負担がかからないのもまた事実。しかし最初は一つずつの所作を丁寧に繰り返すのが大切です。
- ハンドルを切りきってミラーを確認しつつ慎重にバックする。
- ある程度車庫に入ったら(斜めの状態)一度停車し、ハンドルを逆サイドに切る
- 車体を白線と平行にしたら、再度停車し今度はハンドルを正面へ。
- そのままゆっくりバックし、駐車完了!
*ミラー確認のみならず、目視し距離感を掴むのもポイントです。
まずはそれぞれの車の動き方を「点」として理解することで、それを徐々に繋げて「線」的な動きができるようになります。(筆者体験談)
まとめ
「慣れ」と同時に重要なのが「車の可動域、動き方を自分の頭で理解すること」でした。車の挙動を一つずつ理解し、丁寧に繋げてあげることで不安が自信に変わります。デートはもちろん、普段も安心安全なバック駐車を目指しましょう。

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