トップメッセージ

過去最高益を達成

代表取締役社長 山石 昌孝

主力のタイヤ事業が大きく回復

2021年度上期の日本経済は、半導体不足が影響した自動車や新型コロナウイルス感染症の影響が大きい非製造業で悪化が続きましたが、全体としては改善傾向となりました。海外は景気回復が堅調な中国に続き、米国や欧州も回復傾向となりました。こうした中、当中間期の業績は主力のタイヤ事業の回復により、売上収益がハマタイト事業を除いた継続事業ベースで前年同期比27.7%増の3,039億円、事業利益が同1,186.8%増の263億円、営業利益が同1,513.2%増の486億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が同2,838.4%増の369億円となり、いずれも過去最高益となりました。2021年度通期の業績予想は5月公表値を上方修正し、売上収益は6,550億円、事業利益は515億円、営業利益は735億円、親会社 の所有者に帰属する当期利益は575億円を計画しています。配当は中間を1株当たり32円とし、期末は1株当たり33円を予定しています。

中期経営計画「YX2023」は順調に進行

当社は2021年度から3カ年の中期経営計画「Yokohama Transformation 2023(YX2023)」に取り組んでいます。「YX2023」では既存事業の強みの「深化」と100年に1度の大変革期である市場変化の取り込み、つまり「探索」を同時に推進することにより、2023年度に過去最高の売上収益7,000億円、事業利益700億円を目指しています。当上期の売上収益は当初通期目標の49%に達しており「YX2023」は順調に推移しています。8月に通期の売上収益予想は6,550億円に上方修正しましたが、目標達成に向けて下期も全社一丸となって取り組みます。

高付加価値品の販売が伸長

消費財タイヤ事業では「高付加価値品比率の最大化」を掲げ「ADVAN」「GEOLANDAR」「ウィンタータイヤ」の販売構成比率を2019年度の40%から50%以上に引き上げます。その施策のひとつである「ADVAN/GEOLANDARの新車装着の拡大」では、BMWやメルセデスAMGなど国内外プレミアムカーの新車装着および技術承認を相次いで取得しました。「ウィンタータイヤを含む商品のサイズラインアップ拡充」では国内向けスタッドレスタイヤ「iceGUARD 7」に加え、欧州向けウィンタータイヤ、トラック・バス用スタッドレスタイヤ、バン専用オールシーズンタイヤの計4商品を上市し、本年度を「冬の陣」としてこれら商品の拡販に取り組みます。各地域に合致した販売施策を強化する「商品・地域事業戦略」では、市場に合ったサイズ拡大を行い「ADVAN」「GEOLANDAR」、そして18インチ以上のハイインチタイヤを計画以上に拡販することができました。

MIX改善投資を継続的に実施

当社は前中期経営計画「GD2020」の時から積極的にMIX改善投資を行っており、2018年度から2020年度までの総投資額は290億円になりました。「YX2023」ではさらに200億円の投資を計画しています。これらにより、2017年度に35%だった18インチ以上の生産能力は2020年度には37%となり「YX2023」の最終年度の2023年度には40%になる見込みです。

新たなソリューションビジネスの実証実験を開始

生産財タイヤ事業は「コスト」「サービス」「DX」「商品ラインアップの拡充」をテーマに掲げ、市場変化に対する当社の提供価値を「探索」しています。その一環として2月に乗用車用タイヤセンサーの中長期的な技術開発ビジョン「SensorTire Technology Vision」を発表し、新たなモビリティ需要の変化に対応しつつ、人々の移動の安心・安全に持続的に貢献することを目指します。8月からはオリックス自動車(株)にご協力頂き、タイヤ空気圧遠隔監視システムの実証実験を開始しました。

YOHTの名のもとOHT事業の成長を加速

成長ドライバーであるオフハイウェイタイヤ(OHT)事業では、1月にYokohama Off-Highway Tires(YOHT)の名のもとに当社のOHT事業、ATG、愛知タイヤ工業のグローバルでの事業統合を行いました。その成果として約50年ぶりに国内大手農機メーカーの農耕用トラクターにYOHTの農業機械用タイヤが新車装着されました。また、インドに建設中の新工場の生産能力を2.2倍に増強することを決定し、2025年度の生産能力は2月に発表した日量450トンに対し13%増の510トンになります。

MBは安定収益確保を目指す

MB事業は強みであるホース配管事業および工業資材事業にリソースを集中し、安定収益を確保できる構造を確立します。ホース配管事業では中国工場の生産能力増強に加え、北海道の建設機器・油圧機器修理整備会社を買収しました。なお、4月にハマタイト事業をスイスに本社を置くSika AGに譲渡することを発表し、譲渡日は11月1日を予定しています。

経営基盤強化策としては「人事戦略」「ESG経営」に取り組んでいます。特に「ESG経営」では各国政府やカーメーカーからの環境要求に対する取り組みなど事業活動を通じた社会課題への貢献に努めています。

当社は今後も世界中のお客様から信頼される企業としてさらに成長してまいります。株主の皆様におかれましては、さらなるご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2021年8月