トップメッセージ

過去最高の売上と利益を達成

代表取締役社長 山石 昌孝

海外でタイヤ販売が好調

2021年度の日本経済は、国内では海外の需要拡大を背景に輸出は増加基調が続き、9月末には緊急事態宣言が解除されたことで個人消費が持ち直しました。海外は米国で自動車関連および航空機などの生産が新型コロナウイルス感染症拡大前の水準まで回復し、中国も回復に向かっています。欧州もサービス業を中心に回復傾向にあります。こうした中、当期の売上収益は前期比21.7%増の6,708億円、事業利益は同73.3%増の622億円、営業利益は同132.4%増の836億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同148.9%増の655億円となり、いずれも過去最高となりました。主力のタイヤ事業において値上げの浸透や為替円安が寄与し、海外で売上と利益を伸ばしました。期末配当金は当初予定通り一株当たり33円とし、年間では一株当たり1円増配の65円としました。2022年度の売上収益は7,500億円(前期比11.8%増)と過去最高を更新する計画です。利益面は原材料やエネルギー価格の高騰、物流費の上昇が影響し、事業利益600億円(同3.5%減)、営業利益585億円(同30.1%減)、当期利益400億円(同38.9%減)を予定しています。

高付加価値品比率は順調に伸長

当社は2021年度から3カ年の中期経営計画「Yokohama Transformation 2023(YX2023)」に取り組んでいます。消費財タイヤでは「高付加価値品比率最大化」を掲げ、「ADVAN」「GEOLANDAR」「ウィンタータイヤ」の構成比率を2019年度の40%から50%以上にすることを目標としています。そのため「ADVAN/GEOLANDARの新車装着の拡大」「補修市場でのリターン販売強化」「ウィンタータイヤを含む商品のサイズラインアップ拡充」「各地域に合致した販売施策」に取り組んでいます。2021年度は「ADVAN」が「メルセデスAMG G63 BRABUSシリーズ」、「GEOLANDAR」がトヨタ自動車の「ランドクルーザー(海外仕様)」、「BluEarth」が「Lexus NX」に装着されました。また、2021年度を「ヨコハマ冬の陣」と位置付け、乗用車用、バン用、トラック・バス用のウィンタータイヤを国内と欧州を中心に投入しました。加えて商品のサイズラインアップ拡充により、高付加価値品比率は41%となりました。

2022年度は夏用タイヤの販売を強化

2022年度も「高付加価値品比率最大化」を強化します。新車装着では「ADVAN」をBMW M社の「M3セダン」「M4クーペ」「X5 Mパフォーマンス」「X6 Mパフォーマンス」とメルセデスAMG初のEVである「EQS 53 4MATIC+」に、「GEOLANDAR」を「Lexus LX」に納入します。また、2022年度は「ヨコハマ夏の陣」と位置付け、今年発売する「ADVAN Sport V107」と「ADVAN NEOVA AD09」を中心に「ADVAN」の販売を強化。さらに「BluEarth」からも2商品を投入し夏タイヤの拡販に努めます。これにより高付加価値品比率を42%以上に引き上げます。

タイヤ生産財はサービス拡充を目指す

タイヤ生産財では「コスト」「サービス」「DX」「商品ラインアップの拡充」をテーマに掲げ、市場変化を「探索」しています。これまでタイヤマネジメントシステム「T.M.S」による輸送ビジネスのサポートと乗用車向けタイヤ空気圧遠隔監視システム「TPRS」の実証実験によるビジネスモデルを検証してきました。今後は取得したデータを収集・分析し、サービス拡充を図ります。また、センサータイヤの開発を進めるとともに、タイヤサービスを必要とするお客様への体制を強化します。

加えて “さらなる成長ドライバー”と位置付けているOHT(オフハイウェイタイヤ)事業の拡大のため、農業機械用や産業車両用タイヤなどの生産販売事業を展開するTrelleborg Wheel Systems Holding ABを買収することを3月25日に発表しました。タイヤ商品やサービスの研究開発、生産、販売、品質、ESGなど全ての領域において両社の強みを融合し、OHT事業のさらなる成長を図ります。

MBは生産強化と構造改革を加速

MB事業は強みであるホース配管事業と工業資材事業にリソースを集中し、安定収益を確保できる構造を確立します。2021年度はホース配管事業では中国工場の生産能力を3倍に増強する設備投資を行い、工業資材事業ではマリンホースの生産拠点を平塚・インドネシアに集約しリソース集中による強化・拡大を図りました。また、昨年11月にハマタイト事業の譲渡を完了し事業の再構築も進めました。2022年度はホース配管事業では茨城工場の生産能力増強と北米での自動車用ホース配管の生産体制再編を行います。工業資材事業ではコンベヤベルトの国内シェア最大化を目指します。航空部品事業は工業資材事業に統合し構造改革を加速します。

ESG強化により持続的な企業価値向上へ

当社はESG活動を事業を強化する実際的な事業戦略のひとつとして捉えており、活動を通じて持続的な企業価値向上に繋げていきます。環境では「カーボンニュートラル」「サーキュラーエコノミー」、さらにこれらを下支えする「自然との共生」を3本柱としており、それぞれに中長期目標と達成に向けたロードマップを設定しています。カーカーボンニュートラルは自社活動分のCO2を2030年に2013年度比38%削減、2050年にネットゼロとします。サーキュラーエコノミーは2030年に再生可能原料・リサイクル原料の使用率30%以上を目指しています。人権、ダイバーシティ、地域貢献活動も重要課題として継続します。コーポレートガバナンス・コードは今年3月にフルコンプライとなりました。なお、1月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言へ賛同しました。今後も気当社のESG活動の情報を積極的に開示します。

当社は今後も世界中のお客様から信頼される企業として成長してまいります。株主の皆様におかれましては、さらなるご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2022年3月