【教えてTeam UKYO】ロードレーサーはどんなサイクルウェアがお好き?

Team UKYO(チーム右京)は、片山右京氏が率いる日本のプロロードレースチームです。プロ選手とはいえ素顔について知っている人は少ないはず……。ということで今回はチーム右京の選手にサイクルウェアにまつわるアレコレを聞いてみました!
プロの選手は普段どんなことを気にしてサイクルジャージを選んでいるんだろう? 好みのカラー、デザインは? そして季節ごとにどんな工夫をしているの? ライド時に気になる素朴な疑問についてお伺いします。
2021.10.28

好きなカラーリングもよし、デザイン性を意識するもよし

レース時はチームジャージを着ている選手のみなさんですが、普段のトレーニング時やプライベートのライド時にはどんなウェアを選んでいるのでしょうか。
「黒や青系の寒色基調のデザインが好みです」と、好みのカラーリングについて教えてくれたのは横塚浩平選手。
武山晃輔選手はトータルコーディネートを意識して選んでいるそうです。
「ソックスやサングラス、キャップなどの小物で個性を出せるよう、派手な柄ものを合わせるのが好きです。その分、ウェアなどは落ち着きのある単色デザインのものを選んでいます」

さらに吉岡直哉選手は、競技を始める前はもっとラフな格好でサイクリングを楽しんでいたようですよ。
「競技を始める前は革ジャン・ジーパンで自転車でサイクリングしてました。よほど自転車を漕ぐのに支障が出る服装でなければ、軽いサイクリングであれば自分の気分のあがる好みの服装でも大丈夫かと僕は思っています」
ライトなサイクリングであれば、気分がアガる格好でもOK! ライドの目的やバイクの車種によって、コーディネートをアレンジしてみてくださいね。

安全性を考慮して明るい色を選ぶのも

一方でチームマネージャーの大西恵太さんは走行時の安全性を考慮して、色味をチョイスすることも。
「グレーなど暗めのおしゃれな感じが流行っていますが、個人的には安全性からトーンの明るい色が良いと思っています。グローブや靴、ヘルメットなどを白色系にすると見た目も軽くなり、安全性も向上すると思います」

クルマやバイクからの可視性を高めることで、事故のリスクを低減することもできます。夜間に走行することが多い方は、意識してアイテムカラーを選んでみてはいかがでしょう。

サイクルウェアはフィット感が重要!

ロードバイク初心者にとって、着用するのに少し勇気がいるサイクルジャージ。水着のようにぴったりと体のフィットし、ボディラインがくっきり浮き上がるため、初めは抵抗感がありますよね。けれど、この独特のフィット感にもれっきとした理由があるのです。
「サイクルジャージは空気抵抗も考えられており、体にフィットしたものを着用することによりそのポテンシャルを引き出すことができます。サイズの合っていないダボついたウエアを着用していると、風の影響を受けやすく、強風が吹いた際は風に煽られて転倒するリスクも増加します」
と教えてくれたのは吉岡選手。

一秒でも早く走るために、サイクルウェアは極限まで空気抵抗を抑え、同時にライダーの快適性を保つ効果があります。

宇賀隆貴選手「体にぴったりとフィットしているジャージを着ているだけで玄人のように見えます」

より速く、かっこよく走りたい方は、勇気を出してサイクルウェアにトライ! デザインの幅も広く、中にはプロチームのレプリカジャージも発売されているため、Team UKYOファンの方はぜひチームジャージもチェックですよ。

お尻の痛みもビブショーツで解決!

初めての長距離ライドで「終盤はお尻が痛くて痛くて……」という苦い思い出はありませんか? ロードバイクを乗り始めたばかりは、なかなかサドルがお尻にフィットせず痛みを感じる方も多いものです。
そのような時には、痛み防止のためにビブショーツ(サイクルパンツ)を試してみるのもおすすめです。ビブショーツとはサドルと干渉する臀部にパットが入っているため、サドルからの衝撃を吸収し、より長時間、快適にライドできるようになります。

小山智也選手「ビブショーツのパッドは、いろいろ試して合うものを見つけた方がいいと思います」

ビブショーツはサイクルウェアメーカー各社からさまざまな種類が発売されています。なかにはレース用、ロングライド用と用途によってパッドの種類も異なるため、自身の体型や目的にフィットするタイプを探してみてくださいね。

季節ごとにレイヤリングやアイテムを変えて

明確な四季がある日本列島。夏は暑く、冬は寒いのはもちろん、標高や天候によってその日のコンディションも大きく変化します。急激な気候の変化から身を守ってくれるのもサイクルウェアや小物類。選手たちのアドバイスを聞いてみましょう。

夏場の場合

「夏の場合はできるだけ通気性がよく、吸汗速乾機能に優れたものが良いです」というのは吉岡選手。汗はそのままにしておくと冷えの原因となるため、いち早く肌表面から離し、乾かすのが得策です。
また大西さんはアンダーウェアの併用をおすすめしています。アンダーウェアとはサイクルジャージの内に着込むインナーウェアで、多くのサイクリストが愛用しているアイテムです。大西さんも「アンダーウェアを併用することで、汗冷えを抑えて快適に走れると思います」といいます。

夏場はゲリラ豪雨など急激な天候の変化も発生します。本来ならばウィンドブレーカーやレインウェアを携帯しているのが理想ですが、トレーニング時には持ち合わせていないことも。そんな時に役立つのがビニール袋です。
「大きめのビニール袋をお腹(素肌)とサイクルウエアの間に入れるだけで体が冷えません」
宇賀隆貴選手曰く、コンビニなどで入手できるビニール袋をウェアと素肌の間に入れることで、冷えの防止になるのだそうです。ビニール袋であればジャージのポケットにも手軽に入れられるため、どこへ行くにも念のために持っておくと安心ですね。

冬場の場合

とにかく冷えとの勝負になる冬のライド。体幹を温めるインナーウェア選びが重要です。吉岡直哉選手がおすすめしているのはメリノウールを使用したインナーウェア。保温性に長けており、冬でも快適に走れるそうです。
さらにライド中に冷えるのが足先や手先などの末端。これらにはベストやアームウォーマー、レッグウォーマーなど小物を活用するのがおすすめです。特にグローブは重要で、暖かく操作性に優れたものを選びましょう。

「分厚く暖かいグローブもありますが、操作性が損なわれるので危険です」と吉岡選手が言うように、手はブレーキングや変速操作で重要な役割を果たします。冷えてかじかんでしまうのはもちろん、グローブがかさばり動きづらくなるのも避けたいところです。お店で試着して、しっくりくる冬用グローブを見つけてくださいね。

ウェア&小物を工夫して快適なライドを楽しもう

選手の数だけこだわりがあるライドのスタイル。アドバイスを聞いていく中で、共通していることは「快適であること」、そして「気分がアガる」ことの2つでした。
高強度で長距離を競うロードレースでは、最適なパフォーマンスを発揮するための工夫が欠かせません。過酷なレースやトレーニングが生み出した究極の知恵を参考に、あなたの自転車ライフもより充実させてみてください。
そして、これからのTeam UKYO自転車チームの活躍にも注目ですよ!

Team UKYO公式サイト

http://www.teamukyo.com/

この記事を書いたライター

大城実結


フリーランスライター・編集者。自転車や地域文化、一次産業、芸術を専門に執筆している。紙雑誌やWeb媒体問わず活動中。イラストや漫画も発表。月の半分は日本のどこかにおり、その土地の温泉や酒、食材に唸る日々が続く。

Webサイト:miyuo10qk.wixsite.com/miyuoshiro



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