それぞれの年代に聞いた「で、結局ゴルフってどうですか?」【ゴルフ意識座談会】

若者の風当たりが強い時代である。酒離れ、車離れ、恋愛離れと言われるこの時代、ゴルフ離れも多くで指摘されている。でも実際の若者は、中年はどう思っているの?
酒を片手に語らう、年齢も性別もバラバラの男女。赤裸々なゴルフ観についてユルく語り合った。
2018.08.29

人物紹介

ロバート(純日本人/56歳)

ゴルフ歴はかれこれ20年以上。仕事でもプラベートでもゴルフへ頻繁に行く。が、妻のジョイス曰く「ゴルフ行ったらだいたいベロンベロンになるまで飲んで帰って来る。あれじゃスポーツしているのか、飲みに行ってるのかわからない」

ジョイス(純日本人/だいたい半世紀)

ロバートの妻。2年前にゴルフスクールへ通い始めた。今では旦那を追い越さんばかりにワンツーマンのレッスンを受ける。

ピヨ彦(純日本人/32歳)

大手企業のサラリーマン。そろそろゴルフをはじめる同期が多くなる年齢だが、当人はあまり乗り気でない様子。歴の長いゲーム&アニメオタク。

実際に若者のゴルフ離れってどうなの?【若者とゴルフ】

ーーまずは「若者とゴルフ」ということで若年層ピヨ彦さん、どうぞ思いの丈をガツンとぶつけてください!

ピヨ彦:う~ん、ゴルフが嫌でしょうがないってわけじゃないんだけど……。だってさ、平日疲れているわけですよ。休みの日くらい寝たいじゃん! 朝早く起きるのムリ! あと休みの日に会社の人と会うのって、結局仕事の延長じゃない。それがつらい!!

ーーいやあ、本音をぶちまけましたね~。今の話からすると、「友達同士と昼過ぎからサクッとプレイする」なら良いと?

ピヨ彦:それは大いにアリっすね。ゴルフ自体に興味はあるし。でもゴルフ場の回り方やルール的な部分で、他のお客さんに迷惑をかけないか心配かな。ゴルフバックも重いから、思い立ったらすぐ行けるわけじゃないしね。

ーーうーん、そうですね。なかなか厳しいものだ。

ピヨ彦:でもさ、打ちっ放し練習場へ気軽に行けたら楽しいと思うんだ。例えば若者で休みの日に集まった時、「カラオケ行く? それともバッティングセンター?」という話になりがちだよね。その時に「打ちっ放しへ行く」という選択肢があれば、もっとゴルフとの距離が心理的にも縮まるかな。

ーーなるほど! 遊びの選択肢としての「打ちっ放し」ですか。

ピヨ彦:打ちっ放しでゴルフの楽しさがわかったら、会社でのゴルフも行きたくなるかもね。だって一回行っちゃえばきっと気持ちいいんだろうし。
ロバート・ジョイス:そうそう!

新人デビューも熟練ゴルファーの務め【中年とゴルフ】

ーー一方ロバートさんは、絵に描いたような中年ゴルファーです。やっぱり仕事でのつながりでゴルフに行くのが多いのでしょうか。

ロバート:チッチッチ、甘いね。ここ最近は仕事の知り合いだけじゃなくて、飲み屋の集まりでゴルフに行ってるよ。年末年始には行きつけの飲み屋で「大ゴルフ大会」を開催したりね。そこでゴルフデビューする若い子も多いし。
ジョイス:始発で出かけて終電近くで帰ってくる、しかもがっつり動いたあとにあれだけお酒を飲んで……。体力あるわよね~(小声)

ーーそれでも「若者を巻き込んで」というのがなんだか心強いですね。

ロバート:やっぱりゴルフ場っていうのは暗黙のルールがある。それをわからずに、初心者が行ってしまうとトラブルになることもあるからね。ちゃんと先陣切って、年長者が教えるべきだと思うんだ。

ーーほう、具体的にはどうするんですか?

ロバート:例えば「大ゴルフ大会」の時は、年長者とデビューする子を一緒の組にしたり、進みが遅そうなグループをベテラン勢で挟んであげたりする。そうするとデビューしたての子もゴルフ場の空気感もわかるし、年長者も自然にサポートできる。
ピヨ彦:それはいい! 僕もゴルフ場のルール的なものがわからなくて……。仮に初っ端が会社の接待ゴルフで、わざとじゃなくてもマナー違反をしちゃったらかなり怖もの。そうやって教えてくれるのはありがたいっすね!



ーー熟練ゴルファーは若い子をサポートするのも務めということですか。そんな機会があったら、確かにとてもありがたいかもしれません!

「実父とゴルフへ」半世紀すぎて知った親の顔【マダムとゴルフ】

ーーどうしてもゴルフと仕事は密な関係性を持つように感じちゃいますが……。ここで完全なるプライベートでゴルフを始めたジョイスさんの話を聞いてみます。

ジョイス:ちゃんとレッスンに通い始めて、1年間はずっと打ちっ放しで練習していたの。で、その後にやっとゴルフ場デビューしたのだけれど……これがまた難しい!

ーー打ちっ放しと実際のゴルフ場は違いますか?

ジョイス:やっぱり全然違うわ。打ちっ放しだととにかく遠くに飛ばすことを考えがちになっちゃう。実際ホールを回ってみると、それじゃダメなんだってことに気付かされるのよね。「このくらいの力で打てば、このくらい飛ぶ」なんて思い悩みながら打っては、思いのほか飛びすぎちゃったりね。でもそれが奥深いって思うの。

ーーずばり面白いですか?

ジョイス:面白い! あんなにのびのびしたところで、思いっきり球を打てるなんて、気持ちいいわよ~! あとこの間、実の父親とゴルフしてきたんだけど、とっても楽しかったわ。

ーーえ、だってキャシーさんのお父様って今何歳……?

ジョイス:もう90歳手前になるかなあ。……って私の年齢バレちゃうじゃない! 今はショートホールだけ回ってるみたいだけど、現役でゴルフやってるわよ。スコアもすごく良かった! やっぱり一緒に回ってはじめて知ることもあるし、お父さんと一緒に回れるなんて「ゴルフはじめてよかった」って心から思ったわ。

ーーおお、ゴルフは生涯スポーツとはまさにこのこと。そして素晴らしい親孝行ですね!ゴルフといえば会社での社交ツールと捉えがちだけど、やっぱりプライベートでもコミュニケーションを取るのに最適なスポーツなんですねえ。

ジョイス:あとは温泉とかご飯も楽しめるし、マダム世代の趣味としても良いんじゃない? で、いつの間にか上達して旦那のスコアを抜く、というわけね。
ロバート:オイッ!!

まとめ

というわけでさまざまな年代に「で、結局ゴルフってどうですか?」と聞いた結果、「時にはビジネス、時には飲み友達、さらに親孝行になる、万能スポーツ」ということがわかりました。老若男女問わずプレイできるスポーツは、数多くあるわけではありません。 若者は「打ちっぱとか行っちゃう?」的なノリをやってみると世界が広がるかもしれませんし、マダムはお父様やお友達と優雅な休日を過ごせるかもしれない。そしてガツガツ現役世代のお父さんたちは、それとなく若者をサポートしてあげると、ちょっぴりステキなゴルフバケーションになるかもしれませんね。

この記事を書いたライター

大城実結


フリーランスライター・編集者。自転車や地域文化、一次産業、芸術を専門に執筆している。紙雑誌やWeb媒体問わず活動中。イラストや漫画も発表。月の半分は日本のどこかにおり、その土地の温泉や酒、食材に唸る日々が続く。

Webサイト:miyuo10qk.wixsite.com/miyuoshiro



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