人生にも役立つロングドライブの楽しみ方

2021.12.07

ここ数年、帰省にはクルマを使っている。

東京から実家がある熊本まで、走行距離は片道で約1200km。飛行機や新幹線があるのに、なんでわざわざクルマで?と不思議がられるが、もちろんわざわざクルマで帰省している。

1200kmも運転を楽しめるのに、なんでわざわざ飛行機や新幹線を使うのさ…

大変でしょう、疲れるでしょう、と皆さん温かな(ときに冷ややかな?)声を掛けてくださるが、じつは当の本人からしてみれば、強がりでもなんでもなく、そんなに大変ではないし、たいして疲れるわけでもない。もちろん、途中で仮眠を取ることが必須ではあるけれど。

これからは、三密を避ける意味でこれまで以上に(クルマ馬鹿ならずとも)長距離をドライブする機会が増えるかもしれない。そんなwith CORONA時代に向けて、ロングドライブを楽しむためのアドバイスを、ひとつ…。

たとえば、熊本から東京までクルマで走るとしましょうか?(そんなヤツはいない、なんておっしゃらず)

1200kmの道程を想像すれば、思わずため息も出る。だけど、200kmくらいのドライブなら鼻唄まじりで、どうってことはないはず。つまり200kmのドライブを6回楽しむ、と考えればいいのだ。

最初の目的地は、200km先の下関。熊本から下関くらいまでなら、鼻唄まじりだ。

下関まで走って休憩したら、次の目的地は200km先の広島。走りながら流す音楽のジャンルでも変えて気分一新、ま、これもたかだか200kmの鼻唄まじりドライブ。

広島に着いたら、SAでカキフライを食べよう!いや、尾道ラーメンか? 待ってろよぉ~、広島!なんて叫んでいたら、もう広島である。鼻先に自らニンジンをぶら下げて… 人馬一体。

広島の次は、また200km先の兵庫あたり。気がつけば、すでに半分の600kmを走破している。

ポイントは、200kmごとに十分に休憩をとって気分をリフレッシュさせること。途中で少しでも眠気を感じたら速やかに次のPAで仮眠を取ること。無理は禁物。

次の200kmで、大阪を抜けて滋賀まで。その次は名古屋を過ぎて、静岡は沼津あたりで海鮮丼… ニンジンを追いかけ200kmドライブを続けていけば、おぉ、もう御殿場じゃないですか!

ほらね、ため息まじりだったはずの熊本から東京まで、ずっと鼻唄まじりで走り切れた。

もちろん、200kmではなく100kmごとに区切ってもいい(自分の“たかだか”な距離で)。大切なのは、ドライブするモチベーションの維持であり、そのためには遙か先のゴールではなく、つねに手の届く先を目的地とすることが重要なのだ。

目的地が手の届く先なら集中が途切れないし、つまり運転を楽しみ続けられる。

おや? ロングドライブのためのアドバイスが、なにやら人生訓みたいじゃないですか。

ちなみに、この長距離分割式のドライブなら、航続距離が気になるEVドライブも余裕をもって楽しめるはず(充電の時間が気分転換にもなる)。

もちろん、快適なロングドライブにはタイヤの点検をお忘れなく。

この記事を書いたライター

夢野忠則

自他ともに認めるクルマ馬鹿であり、「座右の銘は、夢のタダ乗り」と語る謎のエッセイスト兼自動車ロマン文筆家。

現在の愛車は手に入れたばかりのジムニーシエラと、トライアンフ・ボンネビルT120、ベスパET3 125。

   

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