ヨコハマタイヤ・マニュファクチャリング・タイランド (YTMT) (タイ)

事業内容

トラック・バス用タイヤ、小型トラック用タイヤ、乗用車用タイヤの生産・販売

敷地面積

418,029㎡(工場)、1,690,000㎡(テストコース)

従業員数

1,945名(2020年12月)

所在地

7/216 Moo.6, Amata City Industrial Estate, Tambol Map Yang Porn, Amphur Pluakdang, Rayong Province 21140, Thailand

相談・苦情などの受付窓口

Human Resources and Administration Dept.
TEL:+66(38)627-170 FAX:+66(38)627-199
Email:Jirinee_h@th.yokohamatire.com

社長ご挨拶

奥野 知幸

当社は、2004年からタイ国にて事業をスタートしました。横浜ゴムの新中期計画(GD2020)に沿って、海外での総合タイヤ(TBS、PC/LT)の生産拠点となり、2020年代にさらなる進歩を目指します。
2009年に横浜ゴムのタイヤ開発、試験能力を飛躍的に強化するために、工場から約30kmの所にタイヤプルービンググランド、 TIRETEST CENTER OF ASIA(TTCA)を建設。2013年にWET・DRYハンドリングコースを拡充しました。2017年にはGeolandar G003M/Tの開発がオフロードコースで行われました。
“アジアのデトロイト”と言われているタイ国をはじめ、ASEAN諸国では、モータリゼーションが凄まじい勢いで発展しており、自動車の重要部材の1つであるタイヤは、その要求性能の満足度と品質の信頼性がますます重要になっています。一方で、環境への配慮も重要で、原料の調達時から環境への負荷が少ない素材を使い、それらの特性を生かして、必要最小限のエネルギーでタイヤを生産することを目標に、商品開発、上市、生産拡大を図っています。
2007年にISO14001の認証を取得して以来、環境マネジメントシステムを機軸に、従業員全員参加による環境保全活動にも取り組んでいます。毎年、具体的な目標を定め、継続的に環境負荷の軽減活動を行うことで、各々の項目を改善しております。2018年9月にはISO14001改訂版(ISO14001:2015)の認証への移行を行いました。

2011年にはISO50001(エネルギーマネジメントシステム)の認証をタイ国で初めて取得し、省エネ・節電の継続的な改善も積極的に進めております。2017年6月にはコージェネレーションヒートプラント(CHP)が本格稼動し、14%のCO2排出量の削減(5,642t-CO2(稼動期間6-12月))となりました。
環境保全の取り組みとしては、CO2削減と地域との良好なコミュニケーションを目的に、YOKOHAMA千年の杜プロジェクトとして、植樹活動を2008年より開始し、この10年間の取り組みの最終年度である2017年には、累計植樹本数は84,725本となりました。
目標達成率は169%、CO2吸収固定量は677,798トン/年となりました。2020年度も千年の杜活動を継続し、93,325本の植樹を行い、746,598kg/年のCO2吸収固定に寄与しました。
植樹に使う苗は、当地のどんぐりから発芽させた自前の苗を使う宮脇方式の杜づくりに準じており、この方式を他社や地域の学校にも広め、サポート活動も行っています。また、4年前に横浜ゴムグループの海外拠点で初めて、生物多様性保護活動を開始しました。地域社会と一体となった活動を目的として、地域や行政にこれらの活動を紹介しました。今年度は生態系のバランスをとるために、生物多様性活動のモニタリングと改善を続けています。

組織統治

組織・体制の見直し

チームワークの良い一体感のある組織づくりを目指して、組織運営を実施しています。
FY2020には、製造部門を統括し、安全・品質・生産の目標達成に注力する製造部次長と、メンテナンス部門(機械・電気・エンジニアリング・ユーティリティ)を統括するシニアマメージャーを配置しました。

労働慣行

安全衛生はすべての業務の基本であり、快適な職場を構築しながら労働災害を防止することを目指しています。これまでも、そしてこれからも多面的な新しい安全衛生活動を行っています。

安全衛生の基本原則

安全衛生はすべての基本であり
労働災害防止と健康的で快適な職場づくりを目指します。

労働安全衛生方針
  1. 安全衛生を最優先とし、全員参加、全員協議、全員開発で、安全衛生活動の向上を図ります。
  2. 安全衛生に関する法令を遵守し、安全衛生の継続的な改善に努めます。
  3. 私たちは、ステークホルダーとのコミュニケーションを図り、バリューチェーンと協力して、地域社会や社会に安全と健康を提供します。
  4. 労働安全衛生マネジメントシステムの運用を強化し、PDCAサイクルを回して継続的に改善します。
  5. 私たちは、「安全」に関するリスクと機会の評価を行い、リスクを低減するための対策を講じて無事故を達成します。
  6. 私たちは、自動車産業の一員として、交通事故に対する予防措置を講じます。
  7. 私たちは、安全で快適な職場をつくり、心身の健康を積極的に増進するための施策を講じます。
  8. 私たちは、従業員や関係者に安全と健康の重要性を認識させ、必要に応じて教育・訓練を行います。
  9. 私たちは、この方針を公表し、周知徹底します。

安全衛生につきましては、第一優先課題として取り組みを継続しています。労働安全衛生マネジメントシステムをベースに、公開作業観察活動・設備の本質安全活動等、人(人と仕組み)と設備、両面からの活動を展開しています。

ISO45001認証書

危険作業のギャップ調査活動

YRC(横浜ゴム)による安全点検を受けました。この監査の目的は、当社の現在の安全活動の状況を確認することです。
2020年度は、2019年のフィードバックである改善を重視しました。改善計画を策定し、12月に改善を完了(13項目)。是正処置については、毎月、安全会議やトップマネジメントのパトロールでフォローし、改善を確認してまいりました。
2020年12月、YRCはすべての項目をフォローアップし、26項目について改善のためのアドバイスを受けました。また、2021年度の改善計画を策定しました。

2020年もTPM活動は継続しています。従業員が自分で機械をメンテナンスするスキルを身につけ、その活動をTPMコンテストで発表する機会を得られるようにするためです。また、従業員のモチベーションを高め、学習効果を高めるために、管理職向けのTPM活動も実施しています。

活動内容:
①オペレーターの自主的なメンテナンス活動
②管理者の自主的なメンテナンス活動

体感訓練(安全道場)

安全道場での訓練を続けています。
2020年は、安全意識を高めて事故を防止するために、新入社員全員に安全道場訓練を実施しました。月初と月中の2回実施しました。新入社員には事前テストと事後テストを実施し、30のフルテストを行います。このテストで不合格になった社員は、テストに合格するまで追加のトレーニングを受けなければなりません。新入社員には、この安全道場訓練を100%実施しました。
そして、フォークリフトの運転手を対象に、安全道場訓練の特設ステーションを設置しました。
従業員にメガネをかけさせて、アルコールによるバランス感覚の低下をシミュレートし、すべての従業員が直線に沿って物を拾うようにします。飲酒による運転パフォーマンスの低下が事故を引き起こすことを従業員にイメージさせ、安全運転への意識を高めます。フォークリフト運転手(全250名) の教育は11月に完了しました。

安全説明会

Safety awareness Trainning

2017年からYTMTは、従業員の姿勢や意識から生まれる安全文化を築くことを目指して安全活動に取り組んでいます。
そのため、「トレーナーのための安全意識講座」を提供しています。各課のトレーナーが、基本的な労働安全衛生、災害事故の定義(微少災害・重大災害)とその対応について学ぶことができます。また、私たちに関わるさまざまな損失(直接損失や間接損失)の影響について知ることができます。このことは安全行動を取るためにとても重要な訓練です。

横浜ゴムグループはグローバルに事業を展開しており、コミュニケーションが重要な課題となっています。YTMTでは、日頃から英語を使ってコミュニケーションをとる必要がある社員が、自らの語学力を高め、外国人と正しく英語でコミュニケーションをとることができるように、「英語で働く」研修を実施しています。

障がいを持つ方と共に

2020年は2019年と同じように、この9名の障がいのある従業員は、引き続きYTMTで働いています。

良好な労働環境の管理

2020年も引き続き、以下のように良好な労働環境の整備に努めました。
不公平を排除し、規則を遵守することを約束します。YTMTは、贈収賄防止ポリシー、従業員行動規範、および倫理エスカレーションポリシー(「内部告発ポリシー」)に関する企業責任ポリシーを定めています。

優れた労働と福祉に関する表彰

YTMTはタイ政府が主催した労働および福祉表彰に応募しました。
2020年9月22日、YTMTは労働局より表彰を受けました。今年で4年目の受賞となります。

長期休暇キャンペーン

私たちは、長期休暇中に全ての従業員が安全な旅行を楽しむことを願って、お菓子やフレーバー、緊急連絡先の配布などキャンペーンを実施しています。

コミュニケーション

病気の従業員へのお見舞い

当社と従業員の良好な関係を構築するため、病気になった従業員のお見舞いをしています。
2020年に3名の従業員を訪問しました。この活動は、病気の従業員への励ましになり、早期の復帰につながります。

社員旅行の活動

労働組合と当社の福利厚生委員会は共同で開催してきましたが、COVID-19の状況を考慮して、2020年の社員旅行を中止することで合意し、コロナ禍に協力してくれた社員にお米をプレゼントする活動に変更しました。

誕生日パーティー

2014年以降、誕生日パーティーを続け、従業員へのモチベーションは高まり、生産活動にも貢献しています。2020年には、昼休み中に開催している従業員の誕生日パーティーを続けると共に少し内容を見直しました。経営陣は従業員と一緒に昼食をとっています。
2020年の参加率は84%でした。100%の従業員が満足しています。

環境

2018年、ISO14001:2015への対応範囲を追加して、環境方針を改訂しました。
YTMTは、環境管理システム(ISO14001:2015)に準拠するために、原材料の調達、顧客への製品の生産および配送の範囲内で業務を適用し、社会との公正な取引の原則に従って継続的に開発および改善を続けることを約束します。利害関係者を満足させ、環境との調和を大切にし、環境を保護するための技術力をグローバルレベルで重視しています。環境マネジメントシステムの戦略的な方針は次のとおりです。

環境方針

YTMTは、環境に配慮した事業を行う組織です。

  1. トップマネジメントのリーダーシップのもと、環境の継続的な改善を行います。
  2. 地域・社会への責任(社会貢献)に努めます。
  3. 環境マネジメントシステムの実施により、汚染・迷惑行為を防止し、環境リスクゼロを達成します。
  4. 関係する法律、規制、協定を遵守します。
  5. 省エネルギー活動を行い、温室効果ガスの排出量を削減します。
  6. 廃棄物の発生を抑制し、資源を大切にします。
  7. 生物多様性の保全活動を行います。
  8. 目的、目標、計画、行動を明確にし、活動を推進します。
  9. 本方針を公開します。
エネルギー政策
  1. トップマネジメントのリーダーシップのもと、全従業員に理解させて、活動に参加します。
  2. エネルギー管理システムを適用し、継続的に改善します。
  3. 関連の法律、規制、協定を遵守します。
  4. 省エネルギー活動を行い、温室効果ガスの排出を削減します。
  5. エネルギー効率の高い製品・サービスの調達を推進します。
  6. エネルギー性能向上を考慮した設計活動やデータ効率化を推進します。
  7. 目的、目標、計画、行動を明確にし、活動を推進します。
  8. 活動のパフォーマンスをレビューします。

環境・省エネマネジメントを積極的に取得し、社内・工場の改善に取り入れています。
エネルギーマネジメントシステムISO50001については、会社としてはタイ国で初めて2011年8月に取得しており、エネルギーパフォーマンスの改善が、認められています。
また、2021年中にISO 50001:2018への繰り替えを予定しています。

ISO14001認証書

ISO50001認証書

環境データ

画面を左右に動かすと、表組みの情報がご覧になれます

項 目 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
廃棄物発生量(t) 2,545 2,512 2,625 2,671 2,167
埋立率(%) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
エネルギー使用量
(原油換算:kl)
電力 27,791 20,339 15,065 14,718 11,666
燃料 10,088 15,065 12,324 19,964 20,341
合計 37,878 35,560 27,389 34,682 32,007
温室効果ガス排出量(千t-CO2 74.3 69.0 72.8 66.8 61.4
水使用量(千㎥) 661 621 609 632 509

危険化学物質の保管方法の改善

2020年度は、化学物質管理部門の可燃性化学物質とセメントハウスの化学物質の保管庫の改善を行いました。改善内容は以下の通りです。

  1. 可燃性化学物質の保管場所の確保
  2. 担当者の明記と消火器配置
  3. 可燃性化学物質用の棚を作り、区分する
  4. 化学物質のラベルを確認し、保管量を決定する
  5. 接地システムを設置し、1年ごとに抵抗値をチェックする
  6. 照明器具を防爆仕様に変更
  7. 職場に安全データシート(SDS)を配置

これらは、2020年4月に完了しました。
ガソリン室にCO2方式の消火器を設置して、ガソリンの貯蔵管理を行っています。

騒音、振動および臭気

2020年も臭気問題に関する地域住民の悩みに対応していきます。
脱臭湿式スクラバー(スクラバー)による防臭システムを導入し、地域と連携して臭気モニタリングなどを実施しています。
臭気問題に対する地域住民の不安を受け、従業員が工場周辺の臭気調査を行うよう手配しました。毎月、自治会会員である地域住民との懇談会を開催しています。

環境事故とリスクの最小化

テストコース(TTCA)では、2020年も排水処理槽の安定した水質確保のため、以下の取組みを実施しました。
発生する問題のリスク軽減のため、毎日、毎週、毎月の持続的なモニタリングを強化しています。
また、作業管理のための作業手順書(SOP)を設定すると共に、廃水ピットの清掃計画を立てて実施しました。

2020年の生物多様性保全活動

2013年から2020年まで事業所内の生物多様性活動区域を設定し、すべての生き物の生息状況を継続的に監視して、空気と水質を評価してきました。
2018年末も学校訪問に生物多様性エリアを開設し、近くの学校の生徒の訪問を受け始めました。
2020年の学習活動は1回行いました。これらの活動により、学生は生物多様性に関する知識を得ることができました。
私たちは、今後も生物多様性学習エリアを含む活動を維持し改善していきます。

公正な事業慣行

新型コロナウィルス(COVID-19)の影響で、従業員の健康を守るため、当社は従業員の外勤を抑制する方針をとっており、2020年度は必要な15社の現地サプライヤーを訪問し、活動状況を確認しました。訪問の結果、我々はサプライヤーと良好な関係を築くことができ、当社とサプライヤーが協力して公正な事業環境を構築していることが分かりました。

消費者課題

2020年度も、環境に配慮したタイヤ製品の開発、生産に努めています。
長寿命化と静粛性の向上を実現したトラック・バス用タイヤ124Rの開発を進めています。また、転がり抵抗を向上させるSY397の開発も継続しています。
乗用車用では、より多くのお客様にご利用いただけるよう、転がり抵抗の低減、ドライ&ウェットハンドリングの強化、騒音の低減を実現したAE51の開発を継続しています。
2020年3月、メディア関係者21名を対象とした試乗会を予定していました。
AE51、AE61、G058のハンドリング、乗り心地、騒音、ウェットブレーキなどの性能を体験していただく予定でしたが、COVID19の影響で中止となりました。

訪問例

ご来場いただいた方は以下の通りです。
2020年1月15日、石油省から6名がYTMTを訪れました。
2020年2月11日、ヨコハマ・ヨーロッパの技術サービス部門が、ヨーロッパの関連子会社や販売会社を対象にトレーニングを実施しました。タイヤの製造工程や検査工程を正しく理解するために、YTMTを利用しています。
2020年2月14日、タイとラオスのYCN(ヨコハマクラブネットワーク)と販売業者がYTMTを訪問しました。(19社20店舗)
販売会社や代理店の訪問の他にも、タイヤの知識を深めたい大学団体の訪問も歓迎しています。
2020年11月5日にスラナリー大学から、計40名がYTMTを訪問しました。

消費者志向

2020年は、お客さまの要求を満足し、社内で品質事故をゼロにするための活動に力を入れています。
この目標を実現するために、横浜ゴムグループや主要顧客からの要請に応じて、以下のような活動を行いました。

お客様との協働による活動

私たちは、お客様からの課題を解決するための活動に参加しています。その中で、主要なお客様の要求に応えるために、会社のシステムを開発しました。

苦情などへの対応

2020年、当社にはお客様からの苦情はありませんでした。

コミュニティへの参画及びコミュニティの発展

地域社会とのかかわり

2020年には、48の活動を実施しました。

千年の杜活動

2017年9月に10年間の植樹活動であるGD100の目標を達成しました。
2020年の千年の杜活動で3,000本の苗木を植え、面積は440㎡になります。
YTMTは累計93,325本を植樹し、目標達成率は187%、CO2排出量は746.598トン/年を削減しました。
2020年も引き続き10期の植樹活動エリアを維持しつつ、生物多様性活動に参加したYTMT従業員や学生による3,000本の苗木の植樹を行い、総面積を440㎥に拡大しました。
そして、TTCAの西側にある約180㎡の一般トラックエリアに1,400本の植樹を行いました。

就業体験

YTMTでは、教育支援活動の一環として、学生に将来役立つ知識を身につける機会を提供しています。
2020年は5大学9名の学生が参加しました。
COVID-19の影響で、インターンシップ学生の数は2019年よりも少なくなっています。

社会貢献活動

2020年10月、YTMTはアマタ市とラヨーン県のタイ赤十字社と協力して献血を行いました。ラヨーン県のタイ赤十字社に協力する場所では、アマタ市に勤務する関心のある外部の方からも献血を受けました。合計146名(うちYTMT従業員50名)から64,400mlの血液を提供しました。
また、2020年12月には、YTMTはアマタ市でのCSRボランティア活動に協力し、改善チームを派遣して、アマタ市近郊のニコムサントンエアンにある4小学校の運動場を改善しました。