地球環境のために

豊かな自然を次世代へ伝えます

自然とふれあい、自然から学ぶ機会を提供します。

取り組み実績

「YOKOHAMA千年の杜」活動による植樹本数 + 苗木の提供本数
852,335
(2017年12月31日現在、連結)

千年の杜、次のステップへ

千年の杜プロジェクトとは

「YOKOHAMA千年の杜」は横浜ゴムの創立100周年に当たる2017年までに国内外の生産・販売関連拠点に潜在自然植生を活かして50万本の苗木を植えるプロジェクトです。このプロジェクトは「参加者の環境意識の啓発」、「防災、環境保全林の形成」、「地球温暖化抑制への貢献」、「生物多様性の維持」、「地域社会とのコミュニケーション」を目的に、ただ木を植えるだけではなく、地球環境・地域社会の “命を守る緑環境再生活動” として取り組んできました。
「YOKOHAMA千年の杜」の活動は当社グループ全従業員の参加による活動を特徴としています。苗木を作るためのどんぐり拾い、どんぐりのポットへの植え付け、ポット苗への肥料・水やり、植樹のためのマウンドづくり、実際の植樹とその後のメンテナンスなどの作業を従業員自らが汗をかき、力を合わせて取り組んできました。

達成状況

2007年11月11日に実施した平塚製造所での植樹を皮切りに、国内14拠点、海外の8カ国20拠点において植樹を実施し、2017年9月に目標の50万本を達成しました。さらに植樹を続け、12月末の植樹本数は525,662本となりました。
当社の工場など敷地内での植樹だけでなく、市町村や学校、他の企業などに無償で苗木の提供や植樹指導を行ってきました。2017年末までに提供した苗木は、国内外で合計326,673本になりました。

  • 2007年11月平塚製造所での第1回植樹祭

    2007年11月平塚製造所での第1回植樹祭

  • ヨコハマタイヤ・マニュファクチャリング・タイでの植樹

    ヨコハマタイヤ・マニュファクチャリング・タイでの植樹

今後の目標

「YOKOHAMA千年の杜」の取り組みは地域の樹種の遺伝子を保存し、地域生態系の維持・補完のための活動でもあります。地域に提供した苗木が育つことにより、その木を利用する昆虫や野鳥に生活できる空間を提供することになります。
その空間がつながり、生き物が行き来しやすくなることで地域全体の生態系が豊かになっていくと考えています。
また、岩手県大槌町「平成の杜」での経験を元に、他の地域でもいのちを守る森の防潮堤づくりと、防災意識の啓発にも貢献していきたいと考えています。
当社は、「YOKOHAMA千年の杜」活動を通してこれまで培ってきた知見を活かし、これからも地域の生物多様性保全に寄与するため、苗の提供と植樹ノウハウの提供を中心に、この取り組みを継続していきます。2030年までにこれまで行ってきた植樹および苗木の提供も含め130万本の「木を植える」活動として継続していきます。

社会福祉法人 進和学園への苗木の寄贈式

社会福祉法人 進和学園への苗木の寄贈式

教育の杜構想

教育の杜が目指すところ

YOKOHAMA千年の杜活動で行ってきた「参加者の環境意識の啓発」、「地域社会とのコミュニケーション」をさらに発展させ、「教育の杜」に取り組むことにしました。教育の杜では地域の学校の子どもたちに当社が培ってきた技術やノウハウを出張授業などの教育コンテンツとして提供し、新しい知の世界への冒険の窓口や生きていくための知恵を得るためのきっかけを提供していきたいと考えています。

目標、実施予定の事項

幼稚園・保育園の園児、小・中学生や、高校生および先生方を対象としたコンテンツの提供を行っています。

現在提供しているプログラム
  • 交通マナー教室
  • ゴムのはたらき
  • どんぐり工作&苗木づくり
  • 木を植えよう

今後の目標

教育の杜では、当社の製品やサービス、それを提供するために当社が取り組んでいることを教材として分かりやすいプログラムとして提供します。これにより、科学に対する視点を得ることや気づきや興味の掘り起こしを目指します。そして、受講生のこれからの生き方を豊かにし、また従業員と地域社会とのコミュニケーションから新しい技術や知見の芽が生まれることにもつながってほしいと考えています。

TOPIC

地域の次世代を育む「教育の杜」活動
出張授業「どんぐり工作&苗木づくり」を開催

新城工場は、2018年4月、新城市立八名小学校にて1・2年生を対象に出張授業「どんぐり工作&苗木づくり」を開催しました。従業員自らが授業の講師を務め、どんぐり工作ではこどもの日にちなんだリースの作り方を、苗木づくりではポットへの挿し木の仕方を教えました。
校長先生からは「低学年の子どもは好奇心旺盛で積極的です。外部の人から教わるこのような体験は刺激になり大変良いことなので、今後もぜひ出張授業の実施をお願いしたい」と評価をいただきました。
八名小学校での「どんぐり工作&苗木作り」の出張授業は、今回で5回目となります。今後も地域の皆さまから親しみやすく、信頼を得られる存在であり続けるために、「豊かな杜を育む」「人を育む」「地域との絆を育む」を軸にした活動に積極的に取り組んでいきます。

  • どんぐり工作授業の様子

    どんぐり工作授業の様子

  • 子どもたちが作った苗木

    子どもたちが作った苗木

天然ゴムを持続可能な資源とするため、事業を通して取り組みます。

取り組み実績

サプライヤーズデーに参加したサプライヤー数
4225(2018年開催)

横浜ゴム本社での取り組み

SNR-iの5つの原則

  • 生産性向上支援
  • 天然ゴムの品質向上
  • 森林の持続性支援
  • 水の管理
  • 人権、労働基本権への配慮

持続可能な天然ゴムイニシアティブに賛同

横浜ゴムは、天然ゴム・合成ゴムの生産国と消費国の政府で構成される政府間組織の国際ゴム研究会(International Rubber Study Group、以下IRSG)が提唱する天然ゴムを持続可能な資源とするための活動(Sustainable Natural Rubber Initiative、以下SNR-i)の趣旨に賛同し、活動に参画しています。
また、持続可能な発展のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development, 以下WBCSD)のタイヤ産業プロジェクト(Tire Industry Project, 以下TIP)においても持続可能な天然ゴムについての議論と検討が開始されています。当社はWBCSD TIPの一員として責任を果たしていきたいと考えています。
世界人口の増加や自動車普及により今後もタイヤの需要は拡大する見込みです。それに従って天然ゴムの需要も増加すると予測されることから、タイヤ・ゴム製品メーカーとしての社会的責任を認識し、同活動を積極的に推進していきます。
当社グループではCSRの重要課題として「バリューチェーンを通じたCSR活動の推進」を掲げ、2014年からタイ、インドネシアの天然ゴム農園で生物多様性や人権擁護状況などについて調査を行ってきました。また、タイに所有する天然ゴム加工会社では、天然ゴム林に竹や果樹など10種類以上の樹木を混植して育てる「アグロフォレストリー農法」を取り入れた農家の育成などを行っています。こうした当社のバリューチェーンにおけるCSR活動の例を紹介します。

天然ゴムの取引先交流会を実施

サプライヤーズデー

サプライヤーズデー

2018年4月に、2回目となる天然ゴムの取引先を対象とした交流会(サプライヤーズデー)を開催しました。5カ国から25社42名の方にご出席いただき、取引先に対して当社のCSR方針に沿って天然ゴムを持続的な資源とするための取り組みへの協力を依頼し、取引先との共通理解を深めました。
天然ゴムはタイ、インドネシア、ベトナムなど東南アジアに生産地が集中しています。天然ゴム生産は大規模な農園(プランテーション)での生産が中心ではなく、数多くの小規模な農家による生産によって賄われています。
そのため当社は生物多様性保全や気候変動に重大な影響を及ぼさないよう、天然ゴムサプライヤーと共にトレーサビリティ(追跡可能性)の確保、サプライチェーンの透明性の確保に取り組んでいきます。
また、当社がタイのスラタニ地区で進めているアグロフォレストリーの取り組みを紹介しました。アグロフォレストリーの普及のために当社が指導を仰いでいるソンクラ大学のサラ教授からビデオレターにより取り組みの説明や最近の研究動向について説明していただきました。
天然ゴムが自然環境との調和を保ちながら持続的に生産されるために、農民の経済的な自立を助けながらWin-Winな関係が構築される取り組みを展開していきたいと考えています。

天然ゴム加工工場での取り組み(YTRC)

YTRCでの水循環の取り組み

  • YTRCの水循環システム

    YTRCの水循環システム

  • 遊水池を地域の住民に公開

    遊水池を地域の住民に公開

タイの天然ゴム加工グループ会社であるY.T.ラバー(YTRC)では、操業当初から、工場内で使用した水を敷地外に出さないという協定を地域と結び、水を繰り返し利用し続ける水循環システムを稼働させています。YTRCでは2種類の原料ゴムを使用しSTR(Standard Thai Rubber)を製造していますが、水はこれら原料を洗浄する工程で主に使用されています。
YTRCは敷地内に沈殿槽と浄化のための6つの池を持ち、この中で水を循環させ再利用しています。製造工程で使用した水は最初に沈殿槽に送られ、不溶性の不純物を沈殿させます。
その後6つの池を循環することで微生物による水質浄化を図っています。そのうちの一つの池では一定時間攪拌して空気を混入することで微生物による浄化を促進しています。このように浄化された水をくみ上げ、再び製造工程で使用しています。
この浄化池の水を定期的に採取し水質を分析することで、適切に管理しています。また大雨で浄化池の水位が上昇したときの受け皿としてオフィス棟の横の池と遊水池を設置しており、外部に直接洗浄水が流れ出ることを防止する仕組みとなっています。
この沈殿と微生物による循環浄化システムの機能を最大限に保つために、工場内で使用する洗浄水について、各工程の設備が停止したときにはバルブが閉じ、池からのくみ上げ量を自動的に減らす仕組みを採用し、全体の水量を適正な範囲にコントロールしています。この取り組みで循環水量を約30%削減でき、それにより沈殿時間や、微生物による浄化時間を延ばすことで水質の改善とエネルギーの削減を図っています。
飲料用以外の生活用水は、川からくみ上げた水を薬品処理・ろ過・滅菌処理をして使用しています。処理した水の貯水槽の屋根を雨水受けに改造し、雨水を利用することで河川からのくみ上げ量の削減を図っています。生活排水は浄化槽を通り工場洗浄水として再利用しています。
遊水池には工場の近くを流れるタッピ川と同じ種類の魚が生息しています。遊水池はタッピ川の生き物の代替生息地とも言うことができ、タッピ川の生物多様性保全にも寄与できると考えています。工場スタッフが定期的に魚を捕獲し、種類と数を調査することで遊水池の生物多様性が保たれていることを確認しています。
また、工場近隣の住民の方々に遊水池を開放し、魚を取ってもらう機会を設けています。2016年には約12トンの魚を住民の方に提供することができました。この取り組みを通じて遊水池はタッピ川と同種の魚が繁殖できる水質、環境であり、生物多様性を確保できていることを住民の方にも確認していただくことができました。この地域で生産活動を継続するためには地域に住む方の理解が欠かせません。これらの活動以外にも、YTRCの環境安全部門のスタッフが定期的に地域住民の方々を訪れてミーティングを行っています。地域の方々の意見を聞いて、YTRCのCSRの取り組みに反映させるとともに、自社の取り組みを地域の方々に伝え、信頼関係を築いています。

天然ゴムを持続可能な資源とするため、農家の方を支援します。

取り組み実績

アグロフォレストリーの取り組み
27農園(約40ヘクタール
(2017年末時点)

天然ゴム農場での取り組み

天然ゴム農園への支援(YTRC)

  • アグロフォレストリーの農園

    アグロフォレストリーの農園

  • サラ教授による講習会

    サラ教授による講習会

タイヤ・ゴム製品の原料である天然ゴムの持続可能な調達のため、タイのY.T.ラバー(YTRC)ではアグロフォレストリー農法の普及支援をしています。アグロフォレストリーとは、農園内にさまざまな農作物や樹木を混植する農法のことで、天然ゴム、果実、木材など複数の種類の作物から収穫があることで収入が安定し、また農園内の生物多様性が向上するなど多くの利点があります。
ゴムノキの苗を植えてから天然ゴムが取れるようになるまで5~8年程度の年月が必要です。アグロフォレストリーでは、その期間に他の作物から収入を得ることが可能となります。また天然ゴムは相場により価格が大きく変動します。天然ゴムが収穫できるようになった後も農園に植えた多種類の作物により天然ゴム農家の収入の安定化に寄与します。
ゴムノキには、一定の期間に一斉に葉を落とす落葉期(ウィンタリング)があります。それ以外の時期はほとんど葉を落とさないため、落葉期に落ちた葉が昆虫や微生物などに分解されると土の表面を覆うものがなくなり、土の乾燥が進むことがあります。さまざまな植物を植えることにより地表面が常に落葉で覆われやすくなり、土が乾燥から守られるようになります。また葉っぱが分解されることによりゴムノキの肥料となり、コスト削減にも寄与します。
ゴムノキがかかる病気の一つに「根白腐病」があります。東南アジア地域では最もリスクが高いとされています。一度根白腐病が広がると、瞬く間に近くの木に広がってしまいます。病気が広がった土地では少なくとも5年はゴムノキを植えることができません。アグロフォレストリー農園には多様な植物が生えているため土中の菌類の種類も複雑になっています。そのためか根白腐病が発生しにくいといわれています。
YTRCでは専門家であるソンクラ大学のサラ教授に協力を仰ぎ、スラタニ地区近辺の天然ゴム農家に対してアグロフォレストリーの講習会を行ったり、サラ教授と農家との窓口を担ったり、講習会場の提供などを行ったりしています。サラ教授による研究では、アグロフォレストリー農園は通常の天然ゴム農園より収量・収入ともに増加したという結果が出ています。しかし、まだ事例が少ないためYTRCではこの農法を多くの農家に採用してもらうよう努めています。YTRCがこのプロジェクトを開始した2016年には参加農園数は10で面積では約12ヘクタールでしたが、2017年には27農園に増え、面積では約40ヘクタールになりました。2020年までにアグロフォレストリー農園を約180ヘクタールに拡大する予定です。
YTRCから農家に対する直接支援として、2017年には約4,000本の苗と約10トンの堆肥の提供を行っています。この苗はYTRCの従業員が種集めをし、工場敷地内の苗場で育てています。堆肥はYTRCにおいて天然ゴムの製造プロセスで発生した沈殿物と工場内で刈った草、食堂から出た食物の残りくずなどを利用したものです。

【VOICE】アグロフォレストリー農園主プラジュアプ・ヌーペットさん

天然ゴム農園の一角でアグロフォレストリー農法を始めて8年になります。初めてアグロフォレストリーの話を聞いたときは、「とても素晴らしい農法だ」と思いました。
この農法を始めてから数年で化学肥料を使うことはなくなりました。農園にはフルーツや香料の原料となる植物、家具などになる木などを植えています。収入の安定化だけでなく公共の役に立っていると感じられ、この取り組みを行っていることを誇りに思っています。
スラタニ地区は近年、開発が進んで野生動物の数も減ってきましたが、アグロフォレストリーに取り組み始めてから、私の農園にはチョウなどの昆虫や野生の鶏など、生物の数も種類も明らかに増えたと思います。
また、スラタニ地区では乾季はほとんど雨が降りませんが、落ち葉が保湿の役割を果たし、土壌の乾燥もしなくなりました。
YTRCからは苗を支給してもらっており、大変ありがたく思っています。農法の知識や天然ゴム以外のマーケット情報など分からないことも多いので、そういった情報がもっと手に入るようになると嬉しいですね。今後はコーヒーや野菜など色々な作物を植え、自分がアグロフォレストリーのエキスパートになって、自分の農園をラーニングセンターにしていきたいと思っています。

TOPIC

持続的な天然ゴム調達のためにー
インドネシアのサプライチェーン調査

当社は2018年3月に天然ゴムの大手サプライヤーであるインドネシアのPT. KIRANA MAGATARAと共にインドネシア・スマトラ島の天然ゴム小規模農家の方々とのコミュニケーションを行いました。天然ゴムはゴムノキから得られる樹液を集め、その中からゴム分のみを取り出したもので、ブロック状に加工され、タイヤなどのゴム製品の生産に使用されます。天然ゴムの約80%の生産は、作付面積が2ヘクタール未満の小規模農家の方々によって担われています。天然ゴムは農産物であるため季節や天候により収穫量が左右されます。さらに国際的な市場取引が行われることにより価格が大きく変動することもあります。また天然ゴムのサプライチェーンは非常に複雑で、生産者から天然ゴム加工・輸出業者にまで2~6あるいはそれ以上のステップがあるといわれています。PT. KIRANA MAGATARAでは農家の方々にゴムの収量増と高品質化に役立つノウハウを伝え、農家の経済的な自立を促しています。その結果として生物多様性の保全や気候変動への悪影響を抑制することにもつながっています。ステークホルダーとの絆を強化することで、持続的な価値を創造する取り組みとなっています。当社は天然ゴムユーザーとしてPT. KIRANA MAGATARAの取り組みに学び、また直接小規模農家の方々の意見を聞くことで天然ゴムを持続可能な資源にする活動につなげていきます。

天然ゴム採取の様子

天然ゴム採取の様子

全社的・継続的に環境負荷低減活動に取り組みます。

取り組み実績

温室効果ガス排出量
Scope1      363千t-CO2
Scope2      354千t-CO2
Scope3 23,237千t-CO2
(2017年度、連結)

全社タイヤ拠点における省エネルギー

近年、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の採択や、COP21での「パリ協定」の採択など、持続可能な取り組みが社会から要請されています。また投資家らステークホルダーの皆さまからも、経営戦略とCSR戦略との連携が求められています。このような中、当社グループも省エネルギー・再生エネルギーへの取り組みを進めています。省エネルギーを考える上では、温室効果ガス(GHG)削減と採算性のバランスを取りながら、中長期目標に対し、常に実現可能な手段を準備することが重要です。タイヤの製造プロセスは、エネルギーを大量に消費します。施設管理部では、生産拠点のエネルギー効率機器の採用・更新やエネルギーロスの削減などさまざまな場面で省エネ活動を支援しています。タイヤの製造設備や仕組みも変化し続けており、生産時のエネルギー消費の実態をより正確に把握するために、詳細に広範囲で計測できる管理システムを開発し、反映したいと考えています。また、工場内の電力・配電設備や、ボイラー、給排水設備などの効率的な運用の企画立案や、空調の冷媒におけるGHGの削減施策なども施設管理部の重要な役割です。近年は、大型コージェネシステムの導入、ボイラーの燃料転換を中心に国内工場から順次海外工場にも展開しています。海外での省エネは苦労も多いですが、GHGの削減効果が大きく、積極的に展開しています。再生可能エネルギーの取り組み余地も大きく、今後の技術動向を見極めながら進めていきます。

  • 尾道工場 緑のカーテン活動

    尾道工場 緑のカーテン活動

  • 施設管理部 グループリーダー 石井 健治

    施設管理部 グループリーダー 石井 健治

コージェネシステム導入の推進

タイの生産拠点のヨコハマタイヤ・マニュファクチャリング・タイ(YTMT)では、2017年5月に工場内にガスタービンと廃熱を利用したボイラーで効率的に発電するコージェネシステムを、当社グループの海外拠点で初めて導入しました。
コージェネによる安価な電気と蒸気の供給により、工場内の省エネとコストダウンが同時に可能となります。これにより年間で9,300トン、2016年度比で14%のCO2排出量削減を見込んでいます。また従来より3~6%の光熱費削減が期待できます。
電力供給が不安定なタイにおいて、コージェネは停電の際には非常用電源としての役割も担っています。
国内では2017年現在、3工場で稼働しています。24時間連続運転により工場で使用する電力の73%、蒸気使用量のほぼ全量をコージェネで供給し、CO2削減と電力会社からの電力、ピーク電力削減に貢献しています。

  • YTMTのコージェネシステム

    YTMTのコージェネシステム

  • 三重工場のコージェネシステム

    三重工場のコージェネシステム

インドにおける太陽光発電の導入

大気汚染が深刻化しているインドでは、経済成長を維持しながら環境改善するために、石炭や石油などの化石燃料からCO2の削減を目的とした自然エネルギーへの転換が求められています。その一環として太陽光発電の導入が国の政策として急速に進められてきています。
ヨコハマインディア(YIN)が所在するハリヤナ州では、2022年までに州全体で4,030MWを太陽光で発電するという太陽光発電計画が2014年にスタートしており、YINには2017年現在で契約電力の8%の設置が義務付けられました。
YINでは、625枚の太陽光パネルを設置することで契約電力の9%の発電が可能となり、その結果2017年8月~2018年3月までにCO2排出量を約112トン(算出方法:1kWh=CO2削減量0.8㎏)削減することができました。晴れた日中は125kW程度発電していますが、平均では1日約80kWの発電量になります。太陽光発電による電気は、工場内の照明やコンセントなどに使用しており、電気代の削減にも寄与しています。
今後、工場の拡張計画もあり、義務付けられた容量を達成するために、2022年3月までの計画として太陽光発電システムの増設を計画しています。
工場の受付に発電量を示すモニターを設置し、環境意識の啓発にも取り組んでいます。事業を通じて、インドの環境改善にも貢献していきます。

  • 建屋の屋上に設置された太陽光パネル

    建屋の屋上に設置された太陽光パネル

  • 工場の受付に設置された発電量を示すモニター

    工場の受付に設置された発電量を示すモニター

TOPIC

ガスボイラーへの転換

中国では、大気汚染が深刻な問題となっており2017年来、工場からの粉じん排出量を規制する対策が打ち出されています。山東省でも例外ではなく、山東横浜橡胶工業制品有限公司(YRSC)では、2016年度、使用していた石炭ボイラーへ粉じん除去装置を設置していましたが、2017年3月に所在するウェイファン市から10トン以下の石炭ボイラーの撤廃に関する一斉通知が発行されたことによりガスボイラーへ転換するとともに熱媒体を蒸気から油へ変更しました。
燃料効率の良い油を熱媒体とする熱媒油方式は、一度加温した油を循環させることにより油の温度下降ロスを抑えることができ、蒸気媒体よりもガス使用量の低減が可能となります。下記の目標を掲げ、2017年10月から稼働を開始しています。
今後も法規制や環境対策指針について広く情報収集し、環境問題へ積極的に取り組んでいきます。

新設ガスボイラー

新設ガスボイラー

蒸気と熱媒油比較の熱量ロスの考え方

蒸気と熱媒油比較の熱量ロスの考え方

YRSCの目標

2018年度にCO2排出原単位を基準年(2017年度)比で45%削減する