ADVAN

技術的チャレンジから生まれた「ADVAN」(1970年代後半)

乗用車用タイヤ「ADVAN HF Type D」発売(1978年)

1976年、欧州で「日本の乗用車用ラジアルタイヤはウェット性能が低い」と指摘されたことを受け、横浜ゴムは純粋な技術的チャレンジから、世界最高レベルのウェット性能を備えたタイヤ「ADVAN-HF」を開発(1978年発売)。「ADVAN」の第1弾となった「ADVAN-HF」は、ドライ・ウェットグリップ性能を追求した「走りのタイヤ」として、日本で初めてスポーツラジアルタイヤというジャンルを切り拓くことになりました。

横浜ゴムの「3ブランド戦略」(1970年代後半~80年代)

1970年代後半、横浜ゴムは時代と共に変化しつつあるユーザー像に着目し、趣味性が高いクルマ好きの若者に選ばれる新商品を開発していくと同時に、それまでの業界にはなかった「タイヤをブランド品として販売する」戦略を立案。後に一世を風靡する「3ブランド戦略」がスタートしました。

1980年、人気の高い欧州高性能車にふさわしい乗り心地、静粛性を追求した「ASPEC」を発売。同時に「ADVAN」は走りに主眼を置いた性能追求、「ASPEC」はブランド追求ニューマニア、「G.T. SPECIAL」(後の「GRAND PRIX」)はベーシックと、各ブランドの目指すユーザー層が明確化され、横浜ゴムの3ブランドとして定着していきました。

欧州市場を開拓していった「ADVAN」(1980年代)

乗用車用ハイパフォーマンスタイヤ「A008P」がポルシェ社の技術承認取得

1980年代初めから、WRC(世界ラリー選手権)、欧州F3選手権、ル・マン24時間レースなどモータースポーツの参加車両にタイヤ供給を開始。次々に好成績を挙げていったことで、欧州での「YOKOHAMA」の知名度は向上していきました。

モータースポーツへのタイヤ供給と同時に、欧州で「YOKOHAMA=高性能」のイメージを広めるために、トレッドの外側はスリック用、内側はレイン用という独自の非対称トレッドパターンを採用した「YOKOHAMA A008」を発売。「YOKOHAMA A008」は欧州各国で人気を博し、その結果、1988年に横浜ゴムのタイヤはポルシェの技術承認を獲得、その後もさまざまな欧州カーメーカーの技術承認取得は続きました。

世界戦略ブランド「ADVAN」へ(2000年代~)

「ADVAN」をグローバルフラッグシップブランドへ。「ADVAN Sport V103」を世界販売(2005年)

2005年から、世界戦略ブランドとして「ADVAN」の使用を開始。製品ラインアップの充実や、世界の高性能車への新車装着の促進、モータースポーツを通じてのイメージアップなどを図りながら、誕生から40年を経た現在、「ADVAN」は横浜ゴムの「高性能」「高品質」「高技術」をアピールするグローバルブランドとなっています。